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コラム
重さを量る

第4回:夏は損?
 「ガソリン満タン」と注文すると、「はい。43リットルでした」と請求される。だが、液体の体積は温度でかなり変わる。ガソリンではセ氏零度のときの密度は0.714だが、25度になると0.691になる。3%の違いが生じる。このままだと夏に損をしているのか、または冬に得をしていることになってしまう。最近のガソリンスタンドのメーターは、15度のときに表示量になるように温度補正をしているので、心配するには及ばない。

 最初から重量で量ればこんな問題はなくなる。実際に、液体商品の量を重量で決める企業が増えてきている。例えば、ある化粧品メーカーのヒット商品となった化粧水は、私たちが開発した重量の自動計量器を使っている。もっとも、商品の表示は体積のままだ。

 水道水のように、使っただけの量を体積で量るのは簡単だが、重量で量るのは難しい。このような連続測定ですぐ思いつくのが、供給元のタンクで重さを監視し、減っていくのをとらえる方法だ。ロス・イン・ウエート方式という。だが、タンク内の量が消費量に比べてはるかに大きくしておかねば、連続とはいえなくなってしまう。電子機器の発達で、今では分解能二十万分の一、つまり、1tのタンクから百円玉一個分が減っているのを検出できるようになっている。

1998年(平成10年)1月14日 水曜日 朝日新聞夕刊 掲載

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