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第6回:16の区分け
重さを量るとは、地球の重力加速度が物に与える力を量ることだ。緯度が高くなるほど、地球の自転による遠心力が小さくなり、これを加味した重力加速度は大きくなる。日本の国土は南北に長いのでかなりの差が出る。そこで、計量法は日本を重力加速度の大きさで16に区分けし、秤(はかり)を調節することにしている。
例えば、東京都、埼玉県、千葉県などは京都府、鳥取県などとともに九区に属する。東京で100kgのものを、同じ秤で一区の北海道で量ると100.08kgに、十六区の沖縄で量ると99.93kgになる。差は150gにもなる。
今でも朝市などでたまに見かける「竿(さお)ばかり」なら、重力加速度など問題にならない。分銅も量りたい物も、受ける重力加速度は同じだからだ。分銅の重さ(厳密には質量)だけしっかりしておけば、世界中どこに持っていってもそのまま通用する。ダイヤモンドは重量であるカラットという単位で量られるが、いまでもダイヤモンド市場では天秤(てんびん)がつかわれている。
天秤のバランスをとるという面倒な手間がいらないので、台ばかりが普及し、しかもその精度が向上してきてから、重力加速度が問題になってきた。今では組み込まれたコンピュータに、量ろうとしている場所を入力すると、自動的に重力加速度を補正する計量器ができている。
| 1998年(平成10年)1月19日 月曜日 朝日新聞夕刊 掲載 |
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