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第9回:組み立て
重さとは、地球の引力と自転で生じる遠心力の合力にほかならないのだから、重さを量ることと、力を量ることは同じことである。そこで私たちは計量装置の技術を使って産業用ロボットの仕事もしている。
機械の組み立て作業で、ロボットはねじ止めが苦手である。人間がねじを締める時の正しいやりかたは、ねじをねじ穴に軽く当てて逆回しをし、カチッと音がして山と谷がぴったり出会ったところから、順方向に回す。ロボットにこれをやらせると、時間がかかり過ぎて百分の一秒を争う自動組み立てには向かない。
だから自動組み立てでは可能な限り、ねじを使わない。例えば、板に棒をたてるときには、狭い穴に力ずくで差し込む「圧入」や、板同士をつなぐときには、ボルトのようなものを差し込んでその頭などをつぶす「かしめ」という方法がとられる。
圧入の場合、正しく行われたときの打ち込み力の変化をコンピュータに覚えさせておき、測定した力の変化と照合して正しかったかどうかを知る。正しいときは、力は時間とともにゼロからおおむね直線的に増加する。正しくない時には初めから力が大きかったり、途中で急に力が落ちたりする。こうして、製品完成後には見つけにくい不良品を、製造過程でチェックすることができる。
| 1998年(平成10年)1月26日 月曜日 朝日新聞夕刊 掲載 |
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