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第16回:イモチ病対策
歴史上の米の大凶作でイモチ病が関わっていることが非常に多い。
長雨が続いて低温多湿の年にはこの病気が発生しやすい。夜露に濡れた葉が、朝が来て日が昇って来るにつれて乾いていくようならば、この病気は発生しない。曇り空で、湿度がどんどん上がっていったり、雨が何日も続いたりで、葉がいつもぬれた状態だと要警戒だ。
農家は田んぼを回って見張っているのだが、田んぼが家から遠いときなどは大変だ。私たちはこれを解決しようと試みた。葉についた水滴の量をどうしたら正確にとらえられるか。福島県農業試験場と北東衡機という会社が、ろ紙に含まれた水量を量る方法を提案し、それを私たちが遠隔計測システムとして開発した。びょうぶのように折り畳んだろ紙をセンサとして、あぜに設置しておく。ろ紙の重さを常時量ってデータを農家に送る。
ろ紙と葉では水分のつきかたがかなり異なるが、ろ紙にしみこんだ水分がこれこれの時に、葉はこのような状態にあるという相関関係を調べておいて、コンピュータに記憶させておく。
この装置がイモチ病の発生を予測すると、農家は田んぼの水抜きや農薬散布など、先手先手で対策を講じることができる。すでに福島県内を中心に多数の農家で実地に使われている。
| 1998年(平成10年)2月16日 月曜日 朝日新聞夕刊 掲載 |
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