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第18回:色をつくる
商品の外装にプラスチックを使ったものは多いが、色をぴったりと合わせておかなければ、面倒なことが起こる。色が薄かったり、黄色みが強かったりすると、古い商品と思われてしまうのだ。人間の目は単色の色を識別する能力はそれほどでもないのだが、二つの色を比較する分解能は非常に鋭敏で、見分けられる色は50万色とも100万色ともいわれる。
プラスチックに色を付けるには普通、無色の原材料に0.1%くらいの顔料を混ぜる。目の前にある量は精密に量れるが、目的量をぴたりと取り出すのは至難の技だ。精密な混合比を実現するには、量の多い原材料の方を目的量にあわせて取り出す方が有利だ。
まず、顔料を規定量に近くなるようにおおまかに量って取り出し、その重さを精密に測定する。次に、この量に、規定の配合比になるように原材料を量って混ぜ合わせるのである。こうすれば顔料の取り出し誤差はなくなり、配合比の精度はだいたい10000分の1から20000分の1へと、高めることができる。この程度なら、どんな鋭い目の人でも色の違いは感じない。
このようなやり方は製パン工場でも使われている。小麦粉と砂糖などを高速で計量しながら混合する時だ。もっとも、味の方は色よりもおおざっぱで、配合比誤差は0.5から1%でよい。
| 1998年(平成10年)2月20日 金曜日 朝日新聞夕刊 掲載 |
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