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コラム
重さを量る

第21回:糸切れを見張る
 ガラス繊維は耐熱性、耐腐食性に優れていることから利用範囲はどんどん広がっている。断熱材などに使われるグラスウールでは繊維は短いが、浴槽や船などに使われるガラス繊維強化プラスチック(FRP)用は長い繊維にする必要がある。その製法は、ガラスを溶かした炉の底から太さ100分の数mmで連続的に引き出し、ボビンに巻き取る。次にこの単繊維を送り出して何本かよりあわせて、目的通りの太さの一本の繊維にする。

 単繊維の送り出しは太さによっても違うがたとえば毎分300m以上という高速だ。送り出し中に切れることがよくある。かつては人が監視していた。あっちでもこっちでも糸をよっているのだが、それらのボビンをきょろきょろしながら監視し続けるのは目が非常に疲れやすく、見落としもしばしばだった。気づかずにより続けると損害も大きくなってしまう。

 監視を機械化するため初めは光学式のものなども考えたが、細すぎるのと、ガラスが透明なのとでうまくいかない。そこで、ボビンの重さを常に量っていて、一定時間たっても変化がなければ切れたと判断して自動的にストップさせる装置を開発した。4年前のことだった。それまで人間が24時間三交代でやっていたものを無人化できただけでなく、効率も高まった。

1998年(平成10年)2月27日 金曜日 朝日新聞夕刊 掲載

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