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第26回:地面の動き
雲仙の普賢岳が噴火したとき、山腹に設置された傾斜計が溶岩の動きをとらえた。傾斜計というのは重量計を用いて、これに垂直な方向の力しか量らないセンサだ。傾いてくると測定できる方向の力が減ることからわかる。東大と九州大の観測陣が計15カ所に設置して、それぞれの傾きから山全体の膨らみぐあい、そして溶岩噴出量を推計したのである。この結果は実際とよく合っていた。
また、地滑りを予知するため、表面からは見えない地中の動きをとらえるのに、体積ひずみ計が使われる。直径3cmほど、長さ10cmくらいの塩化ビニールの筒に、ひずみ量を電気抵抗で量るストレインゲージを張り付けたものである。これを地盤の中にしっかりと埋め込んでおく。地盤の動きでパイプに力が加わり、ひずんでいくようすがわかる。
地滑りが起きそうなところには、このパイプを何本も信号を取り出すケーブルで数珠つなぎにしてして埋め込む。こうすると、それぞれの位置でのひずみから、全体の動きを推定でき、地滑りの予防につながる。
重さとは関係ないが、トンネルの崩落予知には、壁に掘った穴の先端にピアノ線の一端を固定し、他方を壁から少し出しておき、この動きを観測する方法がある。また、マイクを使って岩が割れるときの音を聞くことも行われている。
| 1998年(平成10年)3月13日 金曜日 朝日新聞夕刊 掲載 |
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